2014.03.03うれしいひなまつりハム菜です3月3日はひなまつりですね。 ひなまつりの定番の歌といえば「うれしいひなまつり」ね。 週末は天気が悪くてお散歩に行けなくてネタも無いから、この歌のうんちく を調べてみたわ。 悲しい?「うれしいひなまつり」 「うれしいひなまつり」なのに、なんか悲しげな感じの曲だなぁ、と感じた ことはありませんか。 これについて、「お嫁にいらした姉様に」の"姉様"は病死した姉のことを指し ていて、そのために悲しげな曲にしたのだという説があるようですが(作詞 したサトウハチロー氏の次男さんの推測です)証拠はありません。 この曲は、西洋音楽の分類では"短調"になるので、悲しげに感じるのも無理 はなく、海を渡ったメキシコでは、「悲しきみなしご」という歌で知られて いるそうです。 (you tubeで聞けたりします。確かにメロディーが"ひなまつり"です↓) ただ、伝統的な邦楽の分類では"陰音階"にあたり、この歌が作られた昭和初 期の頃には、「青い山脈」のように陰音階(短調)の明るい歌もたくさんあり ます。戦後、西洋音楽を聴く機会が増えたために、短調=悲しいというよう に日本人の感覚が変わってきてしまったという事実があるようです。 なので、意図的に"ひなまつり"を悲しい曲調にしたというわけではないとも 思えます。 間違えた?「うれしいひなまつり」 作詞のサトウハチローさんの次男さんによると、ハチローさん自身は、この 歌を嫌っていたそうです。というのは、歌詞にいろいろ間違いがあることが 後で分かったからだそうですが...
間違い1.お内裏様とおひな様 二人ならんで 「お内裏様」を天皇(殿)、「おひな様」を皇后(姫)、と勘違い。 内裏とは、一言で言うと天皇の居所のことなので、 「お内裏様」は天皇・皇后(殿・姫)両方のことを意味してしまいます。 「おひな様」というと、雛人形全部のことになるでしょうか。 間違い2.お嫁にいらした姉様に 身内に「いらした」と敬語を使ってしまった。
間違い3.あかいお顔の右大臣 (向かって)右にいた左大臣を、右大臣と勘違い。 どちらかというと顔が赤いのは左大臣です。 雛人形は、「向かって」右に左大臣、左に右大臣を置くので、これを 間違えたのでしょう。左右はあくまでも「天皇から見て」の左右です。 男雛(天皇)から見ればちゃんと右に右大臣、左に左大臣がいますね。 京都に旅行に行って地図を見たときに、「あれ?右に左京区、左に右京区?」 と疑問に思った方はいらっしゃいませんか?これも「京都御所側から見て」 の左右なのです。 サトウハチローさんも京都出身だったら間違えなかったかもしれませんね。 でも、ちょっと間違いがあったって、誰もが知っているこの歌の魅力が 損なわれることは無いわよね 【参考文献】 「唱歌・童謡ものがたり」,読売新聞文化部,岩波書店(1999),p.10-p.13 前の記事へ 目次 次の記事へ |