2015.05.10【本の紹介】小犬のピピン

 小犬のピピン

 原著   A Little Dog Like You(1987)
 作    Rosemary Sutcliff
 訳    猪熊 葉子
 発行年  1995年
 出版社  岩波書店








ステラです
今回は、チワワ本の紹介です。


 あ ら す じ 
小麦畑色(金色)の毛を持つチワワ ピピンは9年近くを飼い主の女の人と幸
せに暮らしましたが、病気で天国へと旅立ってしまいました。

ところが、ピピンは天国の門のところで聖人や天使に「どうしても家に帰り
たい」と主張しはじめます。

女の人は女の人で、ピピンが生まれ変わって戻ってくることを確信していて、
これから生まれるチワワがいないか、とブリーダーに片っ端から連絡を取り
始めます。

果たして、ピピンと女の人の再会は叶うのか...
      


お話の序盤でいきなりピピンが死んでしまうので、あれ?と思うのですが、
ここからがこのお話の本番です。一言で言うと、輪廻転生モノです。

「おうちに帰りたい!」聖人と天使、困惑(笑)


ピピンが死んでしまった後、女の人は、ピピンの生前によくそうしていたよ
うに、椅子の上でピピンをすくいあげるように抱き、両手で顔をはさみ、無
言の会話を交わす、という仕草をしますが、ピピンの魂がこの一瞬だけ戻っ
て来て、再会するために頑張るのだと約束します。



生まれ変わってついに再会を果たしますが、このお話の最後の一行となる女
の人の第1声は、
「こんにちは、セバスチャン。」

セバスチャン?
初めて子犬のピピンを家に迎えた時、女の人は「セバスチャン」と名付けよ
うとしていましたが、小さくて勇敢には見えなかったために「ピピン」と
名付けた経緯がありました。天国の門から暗く長いトンネルを勇気を持って
戻って来たピピンを讃える気持ちから、「セバスチャン」と呼びかけたの
でしょう。

あなたのおうちのワンコも、生まれ変わってでもあなたにまた会いたいと思
っているかもね



【これまで紹介したチワワ絵本】
【本の紹介】チワワのこたろうにんきもの
【本の紹介】ともだちは なきむしなこいぬ
【本の紹介】さよならチワオ
【本の紹介】いかすぜ!ブブヒコ 〜チワワとドーナツ!のまき〜
【本の紹介】みずたまのチワワ


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